運を良くする15の極意:「運命」と「持って生まれた特質」を知る

諸葛孔明も活用したと言われる伝統風水を研究していると「一命二運三風水」という言葉が良く出てきます。
これは、易経や道教が起源となっている古い中国のことわざです。
「一命、二運、三風水、四積陰徳、五読書、六名、七相、八敬神、九交貴人、十養生…」と続き、15まであります。
ことわざそのままですと、少々わかりにくいところもありますので、私なりに「易経、道教、心理学、時流」などの側面から解説を付け加えました。
今回は、運を良くする15の極意「其の1」を解説していきます。

命:「運命」と「持って生まれた特質」を知る

ここでいう命(めい)とは、「運命・命式」のことです。
生まれたときに運命づけられていること(状況、国籍、親、環境など)を意味します。
黄色人種に生まれた場合、白人や黒人に変えることはできません。
日本に生まれた場合、アメリカに生まれ直すこともできません。
そんなわけで、命とは宿命として既に決定していることとして捉えられており、同時に生まれた時点での星の位置のことを示しています。
この場合、四柱推命や東洋占星術などの運命学を通じたその人の個性や癖、出生図を示します。

つまり、命(めい)とは

  1. 境遇(国籍、親、環境)
  2. 星の配置(出生図・ネイタル)
  3. 特性(個性や癖)

これらを知識や情報として落ち着いて理解し、自分自身をよく観察し、自分の中の長所も短所も受け入れ、その特性をどのように活かし尽くすかを考えて行動し、命(いのち)を燃やして生きることだと私は考えています。

理解する

自分を主観的に理解することは、ある程度出来るでしょう。
これまでの行動パターンや失敗、成功からも自分を理解することができます。
人によっては瞑想や内観をして、自分をよく見つめることもあるでしょう。
しかしながら、人は興奮しているときや、どん底にいる時、自分自身がよくわからなくなることもあります。

そんな時は、周囲の人に相談をしたり、自分はどうすればよかったのかアドバイスをもらうこともあるでしょう。
場合によっては、占い師やカウンセラーに相談することもあるかもしれません。
とくに、タロットなどの占いではなく、占星学などの出生図として自分の特性や行動パターンを統計学的に客観視出来るよう提示されることが重要です。
カウンセラーや臨床心理士に相談する場合は、客観的な視点からの心理分析なども役立つでしょう。

基本的に、風水やことわざなどで使われる命(めい)とは、出生図を指して使われることが多いように思います。

ですが、占いや統計学、心理分析を使わずとも「主観と客観の情報を元に、自分をよく観察すれば特性(長所や短所)の活かし方も見いだせる」と考えています。

ですので、「占いなんか信じない」という人は、信じる必要はまったくないと思います。
そういう方は、自分で切り開く力が強いのだと思いますので、そもそも不要でしょう。
裏をあえて言うならば、占いは信じないという人は頑固で柔軟性に欠ける星の影響が多いようです。
そういう方は、周囲の(とくに年下の後輩からの意見や、顧客などから)意見をよく聴くようにするとうまくいくようになります。
また、このような方は「占いもただの統計学として、情報のひとつにすぎないから、あえて情報を聴いておくか」くらい柔軟に肩の力を抜いて取り入れられるようになれば、大成功者になる可能性も秘めていますので…もったいないですね。

そこそこの小者で終わらないためにも、情報として取り入れるのは恥ずかしいことではありません。

事実、経営者の方や政治家の方の中にはひそかに占いを学問として経営に生かしている方がたくさんいます。
風水や易学でいえば諸葛孔明などの軍師や経営者、投資をされる方であれば占星学や四柱推命を愛用される方が多いようです。

国の重要な機関や文化遺産、歴史的に長く続く学校なども風水や占星学などを利用し、時(とき)と地(ち)を入念に考えて作られています。そうして作られた場所は、比較的災害にあいにくくなっています。

他にも、皇位継承にまつわる行事の一つ「大嘗祭(だいじょうさい)」で使うお米の産地は、伝統的な亀の甲羅を使う占いにより決められています。国の行事でも、古くから占いというものの規則性や偶然性を取り入れて来たわけです。

いい場所に住みたい、いい仕事に付きたい、良い成果を残したい…
そのように意を決して物事を行う時、そりゃ良いほうが良いに決まっています。

大事な結婚式なら、大凶の日より大吉の日がいいし、
せっかくの大金をはたいて家を建てるなら、トラブルの多い家より安心して住める家が良いですよね?

大事なことだからこそ、大事な行事だからこそ、大事な命だからこそ、
客観的な意見として占いという学問の情報を取り入れるのが賢人のやり方です。

そういった意味では占術とは、とても便利なもので、情報として完全に客観的な視点が入ってくるので有効な手段だと考えられます。

自分自身をよく観察する

自分自身をよく観察するには、瞑想や内観という方法が使われます。
自分の性格、感情や行動のパターン、癖などを思い返してみると良いかもしれません。
また、よくおこるミスや、何度も起こる同じような失敗パターン、度々ある同じような人間関係のトラブルは自分自身をよく知るために(やり方や生き方を変える必要があるために)引き起こされている可能性があります。

パターンや癖を洗い出してみると、そこに乗り越えるヒントがあるでしょう。

自分をよく観察している人といえば、私は武井壮さんを思い出します。
自分の武器を知り、体の使い方を観察し、「扱いこなすにはどうしたらいいか」という感覚を持っている人だな、という印象があります。

武井壮さん以外にも、多くのアスリートやオリンピックメダリストたちは「自分の武器」を知り、心身の扱い方を研究し、集中状態に持っていく方法を心得ておられます。

そういう「プロ」として活躍している方々からも学ぶことは多いものです。

自分の中の長所も短所も受け入れる

自分の癖やパターンを洗い出していくと、長所と短所が見えてくるかと思います。
手っ取り早く短所を直そうと考えるのは良いことですが、習慣化している生活の中で自分を変えるというのはなかなか難しいことでもあります。

まずは、直すにしても、活かすにしても、自分の長所と短所をしっかり捉えておきましょう。

嫌な自分、強がってしまう自分、弱い自分も「わたしってそういうところもあるね」と、まずは受け入れること。
自分の弱さや失敗パターンを受け入れることができれば、強みに転換することもできるのです。

特性をどのように活かし尽くすかを考える

あなたはこの世に生まれたとっておきの命であり、まっさらな素材です。
あなたは身体という「生命の器の中」に乗り、魂でその身体を操縦しています。

長所や短所などの特性を知ったら、その後はその素材をどう活かすか考えてみましょう。

例えば、私の場合背が小さいのですが、学生の時に柔道部に入っていました。
背負投げという投げ技があるのですが、この技は背が小さいからこそ活きる技です。

大きければ大きいなりのとっておきの技が使えますし、小さければ小さいからこその技が使えます。

「急いで背を伸ばせばいい」と考えるのは安易なことです。しかも、そんなにすぐには背は伸びません。

料理で考えてみるのも良いでしょう。
トマトにはトマトの良さがありますし、チーズにはチーズの良さがあります。
あなたはあなただけの生命として、どう自分を活かし尽くせるかを考えてみてください。

考えながら行動に移し、いのちを燃やして生きる

考えることは良いことで、自分を見つめるのも良いことです。
しかしながら、考えすぎて身動きが取れなくなってしまってもいけません。
身動きが取れなくなるのは、あえて休む時期を取るのとはちがいます。

考えたことを行動にうつしながら修正し、創造性を使って生きましょう。

(ビジネススキルのPDCAと似ていますね。Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルは、人生にも活用できる部分があると思います。)

命式の種類

命式の鑑定技法としてよく使われる占術は、

  1. 四柱推命
  2. 紫微斗数
  3. 東洋占星術
  4. カバラ数秘

このあたりだと思います。

私は東洋占星術や数秘を使用していますが、術者(使用者)と占術(スキル)の相性というのも関係してきますので、心惹かれる占術を選ばれると良いでしょう。
(回復魔法が得意な術者がケアルを使ったほうが、攻撃魔法タイプが使うよりも回復が多い、みたいな感じでしょうか。術者によって息をするように扱える自在なスキルと、なかなか扱えないスキルがあるのです。)

占術を使う鑑定士に相談するのも良いですし、自分で身につけるという方法もあります。

いずれにしても、「自分を知ろうとすること」が大事であり主軸です。
そうして考えて行く中で、大切な使命も見つかるのです。
技術をやたらと身につければよいとか、占いの真偽がどうとかいう話ではないのです。

ですが、占術を使い始めていくと、(残念なことに)誰々の流派は間違っているとか、どの流派が当たるだとか、徐々に主軸からそれていってしまう人も多いものです。

占術の真偽で心迷わせるよりは、内観し自分を見つめたほうが有意義というものです。

くれぐれも、主軸をお忘れなきように。

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